スマホ版のVRChatをインストールして遊ぼうとしたのに、「このデバイスにはRAMが6GB未満しかないため、ワールドに入れません」と表示されて困った経験はありませんか？
実はこのエラーは、空き容量不足ではなく端末のRAM（メインメモリ）が不足していることを意味しています。
この記事では、エラーの正確な意味、RAMとストレージの違い、そして対応機種や解決策を初心者にも分かりやすく解説します。
「なぜ入れないのか？」を理解し、最短ルートでVRChatを楽しむための具体的な手順を知ることで、もうエラーに悩まされることはありません。
VRChatで「RAMが6GB未満」エラーが出る原因とは？
スマホ版のVRChatをインストールしたものの、「このデバイスにはRAMが6GB未満しかないため、ワールドには入れません」と表示されてしまった方も多いのではないでしょうか。
このエラーメッセージは、一見すると「容量不足」のように見えますが、実は少し違う意味を持っています。
ここでは、エラーの正しい意味と、その背後にある仕組みを解説します。
このエラーが表示されるタイミング
スマホ版VRChatを起動し、ワールド（仮想空間）へ入ろうとしたときに表示されるのがこの「RAMが6GB未満」エラーです。
具体的には、アプリの起動自体はできても、ワールドの読み込み段階でエラーメッセージが表示され、先に進めない状態になります。
この時点でアプリがクラッシュすることは少なく、単純に「利用を制限している」段階で止まるのが特徴です。
| 発生タイミング | 状況 |
|---|---|
| アプリ起動直後 | 起動は成功するが、ワールド読み込みで停止 |
| ワールド選択後 | 「RAMが6GB未満」と表示され、ロードが中止される |
「RAMが6GB未満」とは何を意味するのか
エラーの文章をよく見ると、「RAMが」と明記されています。
つまり、これはスマートフォンに搭載されているRAM（メインメモリ）という部品が、必要な容量に満たないことを意味します。
ストレージ（保存領域）の空き容量とは無関係であり、アプリの削除やキャッシュの削除では解決しません。
このエラーは「デバイスの性能不足」を知らせるメッセージであり、ストレージではなくハードウェアの限界を示しているのです。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| RAM | アプリの動作に使われる処理用メモリ |
| ストレージ | 写真や動画を保存する記憶領域 |
| 6GB未満 | 動作要件を満たさない（非対応端末） |
RAMとストレージの違いを理解しよう
多くのユーザーが「RAMが足りない」と聞くと「容量が足りないのかな？」と感じます。
しかしRAMとストレージはまったく異なる役割を持つ部品です。
ここでは、両者の違いをわかりやすく整理してみましょう。
RAM（メインメモリ）とは？
RAMはスマホ内部でデータを一時的に処理するための作業スペースのようなものです。
たとえば、VRChatでキャラクターやワールドの3Dデータを読み込むとき、これらの情報を一時的にRAMに展開して処理を行います。
そのため、RAMが大きいほど複雑なワールドをスムーズに動かすことができます。
| RAM容量 | 動作の目安 |
|---|---|
| 4GB | 軽いアプリなら問題なしだが、3Dゲームは不安定 |
| 6GB | 標準的なVRChatワールドを動かせる最低ライン |
| 8GB以上 | 安定して快適に動作 |
RAMは「一時的に使う作業台」のようなものであり、アプリを動かす上で最も重要なスペックの1つです。
ストレージとの違いと役割の比較
一方で、ストレージは写真・動画・アプリを保存する「倉庫」のような存在です。
ストレージの容量が大きいと、より多くのデータを保存できますが、処理速度そのものには影響しません。
VRChatの場合、アプリやアバターのデータを保存するのはストレージですが、実際に動かすのはRAMの役目です。
| 項目 | RAM | ストレージ |
|---|---|---|
| 役割 | アプリを動かすための処理領域 | データを保存するための記憶領域 |
| 例えるなら | 作業机の広さ | 引き出しの大きさ |
| 不足すると | アプリが落ちる・動かない | データが保存できない |
RAMとストレージを混同していると、エラーの原因を誤解してしまうため、両者をしっかり区別することが大切です。
VRChatのエラーは「保存領域」ではなく「処理能力」が足りないことを意味していると覚えておきましょう。
なぜVRChatは6GB以上のRAMを必要とするのか
VRChatモバイル版では、6GB以上のRAMを搭載していないとワールドに入れない仕様になっています。
では、なぜ6GBという数字が基準になっているのでしょうか。
この章では、その理由をわかりやすく解説します。
スマホ版VRChatの処理負荷と3Dデータの重さ
VRChatは、単なるチャットアプリではなく、3D空間でキャラクターを動かし、ワールド内を自由に歩き回ることができる高負荷なアプリです。
アバターの衣装やワールド内の建物、光の反射や影の表現など、膨大な3Dデータをリアルタイムで読み込む必要があります。
これらのデータを一時的に展開して処理する場所がRAMであり、RAMが足りないと読み込み途中でアプリが落ちたり、動作が極端に重くなります。
| 要素 | RAM消費の理由 |
|---|---|
| アバター | ポリゴン数が多く、メモリ使用量が大きい |
| ワールド | 建物・地形・オブジェクトなど3Dモデルを展開 |
| リアルタイム通信 | 他プレイヤーの動作・音声を常時同期 |
VRChatは「リアルタイム3D＋オンライン通信」を同時に処理するため、RAM容量の影響が非常に大きいのです。
他のアプリとの比較で見るRAM消費量
一般的なSNSアプリ（例：XやInstagram）は、画像や動画を読み込む際にある程度RAMを使いますが、VRChatほど膨大なデータをリアルタイム処理することはありません。
そのため、SNSアプリは4GBのRAMでも問題なく動作しますが、VRChatのような3Dアプリは最低でも6GBが必要になります。
| アプリ種別 | 推奨RAM | 理由 |
|---|---|---|
| SNS（X、Instagramなど） | 3～4GB | 静的データ中心で処理が軽い |
| 2Dゲーム | 4～6GB | グラフィック処理が中程度 |
| VRChatなど3D空間アプリ | 6GB以上 | リアルタイム3D描画＋通信処理が必要 |
つまり「6GB未満のRAMでは、そもそもワールドが読み込めない」ということになります。
VRChatモバイル版はまだ最適化の途中であり、今後軽量化される可能性はありますが、現時点では6GB以上が実質的な必須条件です。
エラーが出たときの基本的な対策
「RAMが6GB未満」のエラーが出てしまった場合、実際にどのように対処すればいいのでしょうか。
この章では、誤検出の確認から端末の買い替え判断まで、現実的な解決方法を紹介します。
誤検出の可能性を確認する
まずは、本当に端末のRAMが6GB未満なのかを確認してみましょう。
一部の端末では、アプリ側が誤ってRAM容量を判定してしまうケースがあります。
特にAndroidではOSのバージョンやメーカー独自UIの違いにより、正確にRAMを読み取れないこともあります。
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| OSのバージョン | Android 10以上 / iOS 17以上が必要 |
| 他アプリの起動状況 | バックグラウンドアプリが多いと誤検出の原因になることも |
| アプリのバージョン | 最新のVRChatモバイルにアップデートされているか確認 |
誤検出を疑う場合は、一度スマホを再起動し、VRChatを最新バージョンに更新してから再度試すのが基本です。
端末を買い替えるべきかの判断基準
もし誤検出ではなく、実際にRAMが6GB未満である場合は、残念ながら根本的な解決策は「対応端末への買い替え」となります。
VRChatのような高負荷アプリでは、ソフトウェア的な工夫でRAM不足を補うことは難しいからです。
| 状況 | 推奨アクション |
|---|---|
| RAM 4GB以下 | 非対応。新しい端末を検討する |
| RAM 6GB前後 | 軽量ワールドなら動作する可能性あり |
| RAM 8GB以上 | ほぼすべてのワールドで安定動作 |
買い替えを検討する際は、VRChat以外にも3Dゲームやメタバース系アプリを快適に使いたいかどうかを考えるとよいでしょう。
6GB以上のRAMを搭載したスマホは今後のアプリでも有利に使えるため、長期的な投資と考えるのが賢明です。
VRChatモバイルの動作環境を確認しよう
VRChatモバイル版は、正式リリース時点で明確な動作条件が設定されています。
この章では、Android版とiPhone版それぞれの必要環境を紹介します。
ここを確認することで、自分の端末が対応しているかどうかを簡単に判断できます。
Android版の必要条件
公式サイトによると、VRChatモバイルのAndroid版には次の条件が必要です。
特にRAM容量に関する条件は、全ユーザー共通の必須ラインです。
| 項目 | 必要条件 |
|---|---|
| OSバージョン | Android 10以上 |
| RAM容量 | 6GB以上（必須） |
| CPU/GPU | Snapdragon 865以上を推奨 |
つまり、Android 9以前の古い端末や、ミドルレンジ以下のモデルでは動作対象外となります。
RAMが6GB未満の場合、アプリがインストールできてもワールドに入れない点に注意が必要です。
iPhone版の必要条件
iPhone/iPad版も同様に、VRChatモバイルの公式要件が公開されています。
Apple製品は機種ごとのRAM容量が公開されているため、比較的確認しやすいのが特徴です。
| 項目 | 必要条件 |
|---|---|
| iOSバージョン | iOS 17以上 |
| RAM容量 | 6GB以上（必須） |
| 対応機種 | iPhone 14シリーズ以降、またはiPhone 12/13 Pro系 |
iPhone 13 Pro、iPhone 14、iPhone 15シリーズなどは対応していますが、iPhone 13 miniやiPhone SE(第3世代)などの4GBモデルは非対応となります。
動作条件を満たしていない端末では、アプリが起動してもワールドには入れないため、事前に確認しておくことが重要です。
非対応端末と対応端末の一覧
ここでは、現在判明しているVRChatモバイルの「対応端末」と「非対応端末」を具体的に整理します。
RAM容量の違いによって対応・非対応が分かれているため、自分のスマホがどちらに当てはまるかをチェックしてみましょう。
非対応端末の代表例
以下は、RAMが6GB未満であることが確認されている非対応機種の例です。
これらの端末では、アプリは起動できてもワールドに入る段階でエラーが表示されます。
| 機種名 | RAM容量 | 対応状況 |
|---|---|---|
| iPhone SE（第3世代） | 4GB | 非対応 |
| iPhone 12 / 13（無印・mini） | 4GB | 非対応 |
| iPhone 11シリーズ以下 | 4GB以下 | 非対応 |
| Pixel 5 | 6GB未満 | 非対応 |
| Galaxy S20（無印） | 6GB未満 | 非対応 |
非対応端末では設定やアプリ削除では解決しないため、基本的にハードウェアの買い替えが必要になります。
対応しているiPhone・iPadモデル
一方で、以下の端末は公式で対応機種として挙げられています。
RAMが6GB以上あり、VRChatモバイルを安定して利用できるモデルです。
| 機種名 | RAM容量 | 対応状況 |
|---|---|---|
| iPhone 14 / 15（全モデル） | 6GB以上 | 対応 |
| iPhone 12 / 13 Pro・Pro Max | 6GB | 対応 |
| 11インチiPad Pro（第2世代以降） | 6GB以上 | 対応 |
| 12.9インチiPad Pro（第4世代以降） | 6GB以上 | 対応 |
| iPad Air（第5世代以降） | 8GB | 対応 |
| iPad mini（第7世代） | 8GB | 対応 |
この一覧を見ると、VRChatモバイルは基本的に2022年以降のハイエンド機種を中心に最適化されていることがわかります。
「Pro」または「Pro Max」モデルを選ぶことが、安定動作への最短ルートです。
自分のスマホのRAM容量を調べる方法
まずは、今使っているスマホのRAM（メインメモリ）が実際にどれくらいあるのかを確認してみましょう。
RAM容量を正しく知ることで、VRChatのエラーが「本当に非対応端末だから」出ているのか、それとも「誤検出」なのかを判断できます。
ここでは、iPhoneとAndroidそれぞれでの確認方法を紹介します。
iPhoneでRAMを確認する方法
iPhoneの場合、設定画面から直接RAM容量を確認することはできません。
しかし、Appleの公式サイトや信頼できる機種情報サイトを利用することで、モデルごとのRAM容量を確認することが可能です。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| Apple公式サイト | 製品仕様ページでモデルを確認（RAMは直接記載されていないことが多い） |
| 外部サイト（例：GSMArenaなど） | モデル名で検索するとRAM容量が掲載されている |
| iPhoneのモデル名確認 | 設定 → 一般 → 情報 → 「機種名」を確認 |
たとえば、iPhone 13 miniならRAMは4GB、iPhone 14 Proなら6GBというように、モデルごとに固定されています。
自分の機種を確認し、RAMが6GB以上かどうかを見極めることがエラー対策の第一歩です。
AndroidでRAMを確認する方法
Androidでは、設定画面から比較的簡単にRAM容量を確認できます。
ただし、メーカーやOSのバージョンによって項目名が異なるため、以下の方法を参考にしてください。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 設定アプリを開く |
| 2 | 「デバイス情報」または「端末情報」を選択 |
| 3 | 「メモリ」や「RAM」を確認 |
| 4 | 「6GB」以上であればVRChatの動作条件を満たしている |
もしRAMの項目が見つからない場合は、無料の情報確認アプリ（例：Device Info HW、CPU-Zなど）を使うと詳細が確認できます。
「128GB」などの大きな数字が表示されている場合は、それはストレージ容量なので注意してください。
RAMとストレージの違いを再確認しながら、正確な情報を見極めることが大切です。
今後のアップデートや軽量版リリースの可能性
「非対応端末でも今後使えるようになるかもしれない？」と期待するユーザーも少なくありません。
この章では、今後のアップデートや軽量版のリリースの可能性について現状を整理します。
VRChat公式の動きと今後の見通し
VRChat公式は、2025年現在、モバイル版の最適化や改善を進めています。
ただし、公式ヘルプページのシステム要件には引き続き「6GB以上のRAM」が必須と明記されており、この基準が引き下げられる兆候は見られません。
| 内容 | 現状 |
|---|---|
| RAM要件 | 6GB以上が必須（変更なし） |
| OS要件 | Android 10以上 / iOS 17以上 |
| 軽量化の予定 | 現時点では未発表 |
開発チームは引き続き安定性と品質を優先しており、低スペック端末向けのサポートは後回しになる傾向があります。
今後しばらくは「6GB未満端末では利用不可」という状態が続く可能性が高いと考えられます。
代替手段としてPC・Meta Quest版を使う方法
スマホが非対応でも、VRChatを楽しむ方法はほかにもあります。
たとえば、PC版やMeta Quest版を利用すれば、6GBの制限に関係なくVRChatのワールドを体験できます。
| 環境 | 特徴 | 必要スペック |
|---|---|---|
| PC版VRChat | VRなしでも利用可能。最も安定して遊べる。 | メモリ8GB以上推奨 |
| Meta Quest版 | VRゴーグル単体で動作。没入感が高い。 | RAM 6GB以上 |
| スマホ版 | 手軽だが、端末性能に依存。 | RAM 6GB以上 |
PCを持っていない場合でも、Quest 2やQuest 3などのスタンドアロン型デバイスを使えば、VRChatの醍醐味を十分に味わえます。
「スマホでは無理だから終わり」ではなく、別の環境で楽しむ選択肢を持つことが大切です。
将来的に軽量版が登場する可能性もゼロではありませんが、現実的な対策は「対応端末または別環境でプレイする」ことです。
まとめ：RAM不足エラーを理解して正しく対処しよう
ここまで、VRChatで表示される「RAMが6GB未満しかないため、ワールドに入れません」というエラーについて解説してきました。
最後に、この記事のポイントを簡単に振り返ってみましょう。
この章では、要点を整理しつつ、今後の行動指針をまとめます。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| エラーの意味 | 端末に搭載されているRAMが6GB未満であることを示す（ストレージ容量とは無関係） |
| 原因 | ハードウェアの性能不足。アプリやデータ削除では解決できない |
| 基本対策 | 対応端末に買い替える、またはPC/Quest版を利用する |
| 対応条件 | Android 10以上 / iOS 17以上、RAM 6GB以上が必須 |
| 今後の展望 | 軽量版の登場は未定。現状では高性能端末が必要 |
このエラーは一見すると「空き容量の問題」と勘違いされやすいですが、実際にはスマホのハードウェア性能（RAM容量）に起因するものです。
したがって、アプリを削除したり再起動したりしても解決しないケースがほとんどです。
もし現在のスマホが非対応であれば、まずは自分の端末のRAM容量を調べ、6GB未満であれば対応機種への移行を検討してください。
また、PC版やMeta Quest版など、代替環境でのプレイも有力な選択肢です。
VRChatのエラーを正しく理解すれば、ムダなトラブルシューティングを避け、最短ルートで快適なプレイ環境を整えることができます。
VRChatをスムーズに楽しむためには、まず自分の端末スペックを知ることが何より大切です。
そして、今後もアップデートによって環境が改善される可能性もあるため、最新情報を定期的にチェックしておくとよいでしょう。
